SNSの風評被害に備える
SNS時代の課題
今後、SNSの発信を強化したい企業が多数
企業や製品のプロモーション、ファンづくり、採用戦略などを低コストでできるSNSは、今や企業に欠かせないマーケティングツールの1つです。
企業のSNS活用はさらに強まる傾向にあります。
株式会社ロードマップ(東京都練馬区)が中小企業経営者・役員104名を対象に実施したインターネット調査(調査期間:2022年4月5~7日)によると、「勤め先のSNS発信を強化していきたいと思うか」という問いに対し、6割以上が「SNSを強化していきたい」と回答しています※。
懸念は風評被害や誹謗中傷の可能性
企業のSNS活用が一般的になるなかで、企業の懸念は風評被害や誹謗中傷の発生です。
投稿した担当者の意図とは異なるところで不評被害や誹謗中傷が発生し、炎上につながることが実際にあります。
1度炎上してしまうと、それが事実無根であっても、企業のブランドイメージを著しく傷つけてしまいます。
企業のブランドイメージが傷つくと、その回復のためには多くの経営資源が必要となってしまいます。
実際にあったSNSの風評被害事例
事実無根の投稿で店舗を休業
別の歌声喫茶を備える飲食店の70代の経営者が、新型コロナウィルスに感染したという発表を受けて、歌声喫茶店の80代の経営者が感染したという投稿がネットに流れ、店舗を休業せざるをえなくなりました。
事実無根とホームページに掲載しましたが、1度貼られたレッテルは簡単には消えませんでした。
1年以上経っても、まだ風評被害は続いています。
※参照元:新潟日報「訴え悲痛 事実か確かめて『らしい』拡散、風評被害」(https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/9271)
感染源と誹謗中傷
新型コロナウィルスの集団感染が確認された保健所管轄の飲食店で、一方的に感染源と決めつけられ、名前を名乗らない電話が5件程度ありました。
電話での誹謗中傷が続きそうであったため、店舗の固定電話を一時止めました。
店舗のTwitterで、感染対策をしていることと正確な情報発信をしていきたいと考えています。
同名企業の事件による風評被害
風評被害は、同名企業や類似名称の企業の場合にも発生します。
例えば、「コロナ」という名称で営業していたために、誹謗中傷の的になってしまった企業もあります。
また、解熱剤の成分問題で、薬機法違反の業務停止命令を受けた医薬品製造業者と社名が似ている企業に苦情や批判が殺到した事例もあります。
※参照元:「『山本化学工業』の報道に関する誤認解消の緊急記者会見を実施 <動画追加>」(https://yamamoto-bio.com/old/news/news170626.html)
SNS風評被害が及ぼす企業イメージへの影響
企業の信用・ブランドの失墜
事実無根の風評被害が起こった場合でも、企業の信用・ブランドの失墜を招いてしまいます。
社内では人材の流出や採用不振が起こり、社外では取引先や新規の顧客が離れてしまいます。
こうした定性的な被害は、なかなか回復しにくく、企業の信用・ブランドを回復するのに多くの労力・資金・時間が必要になります。
売上や株価の低下と倒産のおそれ
風評被害が及ぼす影響は、定性的な企業の信用の失墜だけでなく、定量的な売上や株価などにも影響します。
その状態が継続すれば、企業経営に大きな影響を及ぼし、最悪の場合は倒産につながります。
事実無根の風評被害で企業が倒産することがあることには、注意が必要です。
風評被害が起こる前にすべきこと
風評被害を予防するには、SNSのリスクを理解し、適切な対応が取れる社内体制を構築することが重要です。
SNS運用ガイドライン策定や従業員教育、SNSモニタリングなどを実施し、企業内のSNS運用のリテラシーを向上させることが、風評被害対策、炎上対策につながります。
SNS運用リテラシー向上
企業でSNSを使用するとき、風評被害になるリスクをはじめに洗い出しましょう。企業内にSNS運用のガイドラインを整備し、従業員教育を通して、SNS運用のリテラシーを向上させることが大切です。また、弁護士と顧問契約を結び、トラブル時の対策も事前に考えておきます。
自社情報のモニタリングと顧客との日頃からの信頼関係
誹謗中傷は、WEB監視(インターネットモニタリング)などで早期発見できれば迅速な対応ができ、炎上する前に沈静化することが可能です。
従業員のWEBリテラシーを向上させ、社内体制を強化することにより、誹謗中傷が起こりにくい体制を築くこともできます。
常にレピュテーションリスク(企業の評価やブランドイメージが低下するリスク)を意識し、適切なSNS運用ができれば、SNSのメリットを享受することができるでしょう。




