経営理念や企業の行動指針はなぜ浸透しないのか
社員への浸透により組織が目指す方向を共有できる経営理念。こちらの記事ではこの経営理念を浸透させる必要性や、浸透しない理由に加えて、社員へ理念を浸透させるにはどうしたら良いのか、という点についてまとめています。
そもそもなぜ浸透させる必要があるのか
経営理念を浸透させることで、下記のようなメリットがあります。
- 組織としての方向性を統一できる
- 従業員のモチベーション向上・エンゲージメントの向上に繋げられる
- 企業イメージやブランドイメージの確立と向上が期待できる
経営理念とは、「経営者の想い」でもあります。この経営理念を全社に浸透させることによって組織が目指すものや判断基準、価値観、行動指針などを共有できます。また、従業員にとってもどのようなところを目指すのかといった点がはっきりするため、モチベーションの向上に繋げられるといった面もあるでしょう。
さらに経営理念を公開すると、企業としての認知度を高められ、ブランディングにもプラスに働くことが期待できます。
浸透しない原因
経営理念を浸透させると上記のようなメリットが期待できるものの、実際には社員にうまく浸透させられていないという企業も多いのではないでしょうか。経営理念がうまく浸透しない理由としては下記のような点が考えられます。
形だけの経営理念になっている
世の中にはさまざまな企業があり、それぞれが経営理念を定めています。中には非常に「カッコいい」と感じられる理念を掲げている会社もあり、「自社もこのような経営理念を策定したい」と考える場合もあるでしょう。
しかしそういった企業の理念を参考に、カッコいいと感じる言葉を並べただけの経営理念にしてしまうと、社員には伝わりにくいものになってしまいます。経営と現場の視点から概念を整理した上で構築した理念でなければ、単にかっこいい言葉を並べただけのものになってしまう、という点は経営理念の策定時に念頭においておく必要があります。
特定の部署などに偏った理念になっている
会社の経営理念を策定する際には、構築チームが作られてそこで検討を行っていくケースもあります。この場合、チームを構成するメンバーはさまざまな部門から集められるのが一般的です。これは、全社的な理念を策定するために大切なポイントでもあるものの、チームメンバーの意見をまとめるのが困難となるケースもあります。
その場合、特定の部署・人物の考えに偏ってしまった経営理念が出来上がり、結局社内に浸透しないという点につながってしまいます。
「作っただけ」の経営理念となっている
経営理念は策定して終了ではありません。社員が経営理念に沿った行動をした場合に評価される、という体験を設計することにより、経営理念の浸透を進められます。社員自身は評価されることで再び経営理念に沿った行動をしたいと感じるはずです。
例えば、経営理念を評価制度の一部として取り込む、また経営理念に沿った取り組みを行った社員やチームなどを表彰するといった取り組みによって経営理念の浸透が期待できます。
浸透させるためのポイント
会社の経営理念を浸透させるためには、下記のようなポイントを押さえておくことがおすすめです。
わかりやすい経営理念を策定する
経営理念は、まず「わかりやすい言葉」で表現することが大切です。その理念を聞いた時、誰もが理解できるような表現を使いましょう。社内だけではなく社外にも公表するものなので、外部の人にもわかるような理念の策定が大切です。
会社の状況にあった経営理念を策定する
経営理念は、時代やその時の状況に合わせて変更されるものです。そのため、経営理念は「今の会社の状況に合ったもの」とすることも大切なポイントです。もし、会社の状況に合っていない経営理念を策定した場合には、従業員に浸透しないばかりか関係者まで巻き込んで混乱を引き起こす可能性があります。
会社の成長に合わせた理念とする
上記でご紹介した通り、経営理念は自社の成長にも合わせて変更が行われます。このことによって、その時の状況に合わせた理念とすることができます。そのため、創業当時から同じ経営理念を掲げている場合には、現在の状況に合わないものになっている可能性もあります。企業の成長や時代に合わせて理念を策定していきましょう。
経営理念について説明する機会を設ける
何もせずに経営理念を従業員に浸透させることはできません。そのため、従業員に対し経営理念を説明する機会を設けることも大切なポイントといえるでしょう。また、経営理念の作成に関わった経営層が従業員に対して説明を行うことも大切です。
説明するタイミングは全ての従業員が集まる会議や朝礼などを利用し、さらに定期的・簡潔に説明するのが理想です。経営層による説明などが難しい場合には、人事部門などが説明を代行しても良いでしょう。
理念に沿った行動できる機会を設ける
上記でも少し説明していますが、経営理念浸透のためには、その理念に基づいた行動ができる機会を設けることも大切です。例えば人事評価などに経営理念を絡めた評価基準を設けるといった案もあります。この時に注意したいのが「評価基準を明確にする」という点。明確な基準があれば、従業員自身も経営理念に沿った行動を取りやすくなり、ひいては経営理念の浸透につながっていくでしょう。
また、理念に基づいた行動を促すための階層別研修を実施することもひとつの方法です。このような研修を行っているコンサル会社もありますので、経営理念の策定・浸透を目指す企業はぜひ経験豊富なコンサル会社に相談してみることがおすすめです。




